お役立ち!コラム

2016.02.01

平成27年分の確定申告の要否

個人で事業をされている方(一般事業、農業、林業、不動産業等)は、確定申告が必要なことはご存じの事と思いますが、それ以外の方は確定申告自体が身近でなく、申告要件等がわからないと思います。今回は、それをわかりやすく解説したいと思います。

国税庁HPの確定申告特集ページで、確定申告が必要な人についてまとめてありますが、補足等を追加してご紹介します。(枠の中は国税庁HPより抜粋部分)

給与所得がある方

1)給与の年間収入金額が2,000万円を超える方

2)給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える方

3)給与を2か所以上から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)との合計額が20万円を超える方

 ※ 給与所得の収入金額から、所得控除の合計額(雑損控除、医療費控除、寄附金控除及び基礎控除を除く。)を差し引いた金額が150万円以下で、更に各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円以下の方は、申告は不要です。 

4)同族会社の役員やその親族などで、その同族会社から給与のほかに、貸付金の利子や資産の賃貸料などを受け取っている方

5)災害減免法により所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額の徴収猶予や還付を受けた方

6)在日の外国公館に勤務する方や家事使用人の方などで、給与の支払を受ける際に所得税及び復興特別所得税を源泉徴収されないこととなっている方

 簡単にフローチャートにすると以下のようになります。

公的年金等に係る雑所得がある方

 公的年金等に係る雑所得のみで、公的年金等に係る雑所得の金額から所得控除を差し引くと、残額がある方は確定申告書の提出が必要です。

 ただし、公的年金等の収入金額が400万円以下で、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合において、公的年金等に係る雑所得以外の各種の所得金額が20万円以下である場合には、所得税及び復興特別所得税の確定申告は必要ありません。

(注1)所得税及び復興特別所得税の確定申告が必要ない場合であっても、所得税及び復興特別所得税の還付を受けるためには、確定申告書を提出する必要があります。

(注2)所得税及び復興特別所得税の確定申告が必要ない場合であっても、住民税の申告が必要な場合があります。詳しくは、お住まいの市区町村の窓口にお尋ねください。

 簡単にフローチャートにすると以下のようになります。

公的年金等に係る雑所得の金額の計算方法は以下のようになります。

公的年金等に係る雑所得の金額 = (a) × (b) - (c)


公的年金等に係る雑所得の速算表(平成17年分以後)

年金を受け取
る人の年齢
(a) 公的年金等の収入金額の合計額 (b) 割合 (c) 控除額




65歳未満
公的年金等の収入金額の合計額が700,000円までの場合は、所得金額はゼロとなります
700,001円から1,299,999円まで 100% 700,000円
1,300,000円から4,099,999円まで 75% 375,000円
4,100,000円から7,699,999円まで 85% 785,000円
7,700,000円以上 95% 1,555,000円




65歳以上
公的年金等の収入金額の合計額が1,200,000円までの場合は、所得金額はゼロとなります
1,200,001円から3,299,999円まで 100% 1,200,000円
3,300,000円から4,099,999円まで 75% 375,000円
4,100,000円から7,699,999円まで 85% 785,000円
7,700,000円以上 95% 1,555,000円


 (注) 例えば65歳以上の人で「公的年金等の収入金額の合計額」が350万円の場合には、公的年金等に係る雑所得の金額は次のようになります。

  3,500,000円 × 75% - 375,000円 = 2,250,000円

 国税庁HPに「・・・(前文省略)公的年金等に係る雑所得以外の各種の所得金額が20万円以下である場合には、所得税及び復興特別所得税の確定申告は必要ありません」と記載してありますが、20万円以下というのは「所得」下の【その他】に記載した内容を参照の事)ですので、収入総額とは違います。

退職所得がある方

 外国企業から受け取った退職金など、源泉徴収されないものがある方は、確定申告書の提出が必要です。

その他

  各種の所得金額の合計額(譲渡所得や山林所得を含む。)から、所得控除を差し引き、その金額(課税される所得金額)に所得税の税率を乗じて計算した税額から配当控除額を差し引いた結果、残額のある方は、確定申告書の提出が必要です。


 
 日本は、申告納税制度を採っています。
申告納税制度について国税庁HPでは「納税者自らが税法を正しく理解し、その税法に従って正しい申告と納税をするという極めて民主的な制度である」と記述があります。しかし申告要件も然り、税制改正の内容等も一般の方でそれを把握するのは容易ではありません。

 その手助けや助言を行えるのが税理士という専門家です。確定申告をしなければならない方は、ぜひ専門家である税理士に相談して、正しい申告・損しない申告をなさってください。