お役立ち!コラム

2015.01.20

所得税の『確定申告をしなければならない人』と『確定申告をした方が得な人』

今の時期、所得税の確定申告のことで色々と悩まれている方が多いと思います。

まず、「確定申告とは何か?」…確定申告とは、その年の納付税額の確定手続きであると同時に、既に納付された源泉徴収税額や予定納税額を精算するための手続きでもあります。

今年の確定申告期間は、平成27216日(月)から316日(月)までです。但し、還付申告については、215日(日)以前でも申告書を提出することが出来ます。

範囲が広い確定申告ですから、今回は主なものだけご紹介したいと思います。

確定申告をしなければならない人

 所得税法上、その発生の様態等に応じて、(1)事業所得 (2)不動産所得 (3)給与所得 (4)退職所得 (5)利子所得 (6)配当所得 (7)山林所得 (8)譲渡所得 (9)一時所得 (10)雑所得 の10種類があります。

1.事業所得

事業所得とは、自営業、農業などの事業から生ずる所得ですので、商売をしている方々の所得のほとんどが事業所得に該当することになります。

事業所得は、売上等の収入金額から必要経費を差し引いて計算します。

上記の計算から所得控除(扶養控除・生命保険控除等)を差し引いた後の所得税額が0の場合、申告の義務はありません。ただ、青色申告“による損失を繰り越すためには申告が必要です。

〈“確定申告には白色申告と青色申告があります。青色申告は事前の申請や一定の帳簿管理が必要ですが、青色申告特別控除等の特典があります。〉

2.不動産所得

不動産所得とは、不動産、不動産の上に存する権利、船舶、航空機の貸付けなどによる所得をいい、事業所得と同じように計算します。

3.給与所得

給与所得者の大部分の方は、「年末調整」により所得税及び復興特別所得税以下、所得税と略します)が精算されますので申告は不要ですが、下記のいずれかに当てはまる方は申告が必要になります。

1)給与の収入金額が2,000万円を超える。

2)給与を1か所から受けていて、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除きます。上記所得の種類の(1)・(2)・(5)~(10))の合計額が20万円を超える。

3)給与を2か所以上から受けていて、年末調整をされなかった給与の収入金額注:所得ではありませんと、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)との合計額が20万円を超える。

※ 給与所得の収入金額の合計から、所得控除(扶養控除・社会保険控除・生命保険控除等)の合計額(雑損控除、医療費控除、寄付金控除及び基礎控除を除く)を差し引いた残りの金額が150万円以下で、さらに各種の所得金額の合計額が20万円以下の方は申告不要です。

4)同族会社の役員やその親族などで、その同族会社からの給与のほかに、貸付金の利子、店舗・工場などの賃借料、機械・器具の使用料などの支払を受けた。

5)給与について、災害免除法により源泉徴収税額の徴収猶予や還付を受けた。

6)在日の外国公館に勤務する方や家事使用人の方などで、給与の支払を受ける際に所得税を源泉徴収されないこととなっている。

4.退職所得

一般的に言う「退職金」の事です。退職金の支払の際には支払者が所得税を徴収する源泉徴収だけで所得税の課税は済まされますので、申告は不要です。ただし、外国企業から受け取った退職金など、源泉徴収されないものや、退職所得以外の所得がある方は(給与所得参照申告が必要な場合もあります。

5.利子所得

利子所得とは、国債や地方債、社債などの利子、預金や貯金の利子、公社債投信や貸付信託の収益の分配などの所得をいいます。利子所得に関する課税は、原則として源泉徴収のみで課税関係が終了する源泉分離課税とされています。ただし、国外で支払われる預金等の利子など源泉徴収がされない利子所得については申告が必要です。

6.配当所得

配当所得とは、株式の配当金や、公募株式投資信託の収益分配金などにかかわる所得をいいます。上場株式等の配当所得については源泉徴収が行われているので、その配当所得の金額にかかわらず、申告は不要です。ただし、一定の金額の税額控除を受けるためには、確定申告が必要です。

7.山林所得

山林所得とは、山林を伐採して譲渡したり、立木のままで譲渡することによって生ずる所得をいいます。ただし、山林を取得してから5年以内に伐採又は譲渡した場合は、事業所得か雑所得になります。また、山林を山ごと譲渡する場合の土地の部分は、譲渡所得になります。

8.譲渡所得

前述しました譲渡所得とは、土地、借地権など土地の上に存する権利、建物、その付属設備、車輛、機械、船舶、特許権、漁業権、有価証券などの資産の譲渡による所得をいいます。保有期間が5年以内と、5年超では所得の計算方法が違ってくる場合もあります総合課税の場合)。

9.一時所得

一時所得とは、賞金、懸賞当選金、競馬、競輪の払戻金、生命保険(一時金)遺失物拾得の報奨金、借家人の立退料などの所得をいいます。

10.雑所得

雑所得とは、上記の9種類の所得に当てはまらない所得をいい、公的年金等、非営業用貸金の利子、著述家や作家以外の人が受ける原稿料や印税、講演料や放送謝金などが該当します。

※ 「年金受給者の確定申告不要制度」… 年金受給者の確定申告の負担を減らすための制度で、公的年金等の収入金額が400万円以下であり、年金に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下の方が申告不要になります。

確定申告をした方が得な人

1)給与所得のある人で源泉徴収されている所得税がある人は、下記の場合、所得税の還付を受けることが出来ます。

年末の時点で年末調整を受けられる環境になく、年の途中で給与所得があり、源泉徴収された月がある。その年の収入が103万円以下である。

○ 平成26年中に災害、盗難、横領により住宅や家財等について損害を受けた為、雑損控除の適用を受けることが出来る場合。

○ 家族全員の医療費(年間)10万円か、所得金額の5(所得が200万円未満の場合)を超えている場合〈医療費控除〉。

○ 住宅の新築・購入・増改築等による借入金の残金があり、年末調整で控除を受けていない〈住宅借入金特別控除〉。

○ 国や地方公共団体、特定の公共法人などに寄付した場合〈寄付金控除〉。(最近はふるさと納税をされる方が多くなっています。)

2)所得税を源泉徴収された退職所得のある方で、その方の退職所得以外の他の所得金額が少額であるため、その方の所得控除額が、総所得金額から引ききれない場合。



 以上、駆け足でのご説明になりましたが、詳しいことをお知りになりたい方は、国税庁のホームページ、又は当事務所までお問い合わせ下さい。