お役立ち!コラム

2014.09.05

資金繰り・資金調達の基礎

経営者にとって資金繰りは会社を運営するうえで欠かせない仕事です。

その中でも会社経営における資金繰りの目的は、経営計画に沿ったお金の使い方を実現するためであると同時に、会社を倒産させることが無いようにするためです。

資金繰りの方法を理解すれば、現状を把握したうえで、売上を伸ばせるのか、節約できる経費はないのかといった対策を立てられることになり、経営における重要な資料となります。

今回はこれらの方法を簡単にご説明していきます。

1.資金繰りを貸借対照表で見るためにはどうすればよいか?

貸借対照表の左右(資金の調達と運用)の変化に注目!

1)貸借対照表のしくみ

貸借対照表(バランスシート)は決算日における企業の財政状態を資産と負債及び純資産に分類して対照的に表示した計算書です。バランス・シートは資本(お金)の調達と運用の2面からとらえた計算書であり、資産の総額(総資産)は負債と純資産の合計額(総資)と等しくなります。

2)「資金繰りの理解」=「バランス・シートの理解」

資金繰りとは資金の出入りをチェックし、事業資金が不足しないようにやり繰りすることです。バランス・シートで確認してみましょう。具体的には、左上の現預金が常に不足しないように注意することが資金管理でもっとも大切なことになります。

2.お金を増やすためにはどうすればよいか?

 お金を増やすためには、バランス・シートの右側を増やして、左側の無駄な増加を抑えます。


具体的には以下の3点になります。

 1)当期純利益を増やす:儲けるようにする

 2)資金の払い込みによる増資:株主からお金を集める

 3)借入金を増やす:お金は増えるが、あくまでも銀行のお金でありいずれ返さなくてはならない

3.お金が減る原因はなに?

 1■当期純損失の計上
  原則として事業取引はいずれ現預金で決済されますので、赤字は資金流出を意味します。

 2■資金流出の剰余金の分配の実施
  配当や自己株式の有償取得等、会社財産が株主に払い戻される行為によって資金が流失します。

 3■借入金の返済
  借りたお金はいずれ返さなくてはなりません。過去に借入等によりお金を増やした取引があれば、将来のお金を減らす取引をします。

 4■運転資本の増加
  運転資本は近い将来にお金として回収される資本です。現在はお金の代わり、言うならば資金仮勘定です。早く本勘定(資金)に振替えたいものです。

 5■設備投資の増加
  設備投資は将来の収益を増やすため、あるいは合理化によるコストダウンを計るために事業にとって不可欠なものですが、現時点での資本流失となります。

4.「勘定合って銭足らず」を避ける

「勘定合って銭足らず」という言葉を聞いたことはありますか?

これは、損益計算書上で利益がちゃんと出て計算も合っているのに、キャッシュ・フローはマイナスになっていることを意味します。

それでは、なぜこのようなことになるのでしょうか?典型的なケースは以下の2点になります。

ケース【1】黒字倒産する可能性

 売上やコストが毎年変わらずに推移し利益が出ていても、世の中の不況で売掛金の回収が遅くなったり、銀行から借入ができなくなったり、借入金の返済を迫られたりするようなケースです。つまり、黒字でも企業は倒産する可能性があり、利益が出ていればいいというわけではありません。

ケース【2】事業を急拡大する局面

 事業の拡大によって帳簿上の売上が順調に伸びている一方、事業拡大に伴う初期投資や従業員の採用等で多額の固定費が増えている。しかし、客先からの支払い条件が悪く、数か月先にしか現金にならない。そういった状況での突然のトラブルで売掛金の入金が遅れる。こういったケースには要注意です! 

 上記のケースを図を用いて説明すると以下のようになります。





 今回は資金繰りの基礎について簡単にまとめてみましたが、それらに関するご質問等ございましたら井手税理士・総合会計事務所までまずはお問い合わせ下さい。