お役立ち!コラム

2014.06.05

相続が発生!いつまでに何をしたらいいの?

 以前もコラム(2013.9.5付「相続の際の土地の評価について」)で記載しましたが、来年(平成27年)の1月から相続税の基礎控除が3,000万円に引き下げとなり、相続税の税率のうち2億円超の金額に対する税率が上がり(最高税率が55%)、現在の申告割合も約2倍へと増大する見込みです。

 その税制改正の影響を受けて、増税前に相談しておきたいというクライアントも増加しています。もちろん、相続税がかかるのか心配といった相談から、納税準備の資金確保の相談、「争族」とならないように生前に分割案を作成したいといった相談まで多様です。

実際に相続が発生すると、税金面の手続きだけでなく、様々な手続きも発生することから、相続税の申告期限が10か月あっても、あっという間に忙しく時間が経ってしまいます。 

今回は、税金面(相続の手続き)以外のその他の手続きに焦点を当ててみていきます。 

相続開始(被相続人が死亡)から申告期限までの主な手続きフロー

 具体的な相続開始(被相続人が死亡)から申告期限までの主な手続きは、下図のフローのようになります。

初七日法要までに

 まず、その他の手続きを見ていくと、初七日法要までに

○ 死亡届
○ 火葬埋葬許可申請
○ 各金融機関への届出
○ 各種公共料金(電話、ガス、水道、電気など)の名義変更

が必要となります。公共料金については、つい連絡が遅くなりがちですが、滞納すると供給がストップすることも考えられますので、気をつけたいところです。

また、相続が開始すると被相続人名義の預金が一時的に凍結されます。(金融機関は死亡した事実を家族からの申し出や新聞の訃報欄などにより把握します。そのため、被相続人が死亡した事実を金融機関が知らずに凍結されないままの口座もあります。)

凍結を解除する際には、遺言書や遺産分割協議書、戸籍謄本、相続人の印鑑証明書や実印など書類の準備後に払戻し請求を行いますが、12週間程度の時間を要します。急な支払いがある場合に、預金が引き出せなくなると支障をきたします。

そうならないためには、生命保険を活用する方法もあります。生命保険を活用し受取人を指定しておくことで、相続人である受取人の固有財産となり請求して滞りなく支払いすることが出来ます。

四十九日法要までに

次に、四十九日法要までにしておきたい手続きには下記のものがあります。

○ 生命保険の請求
○ 葬祭費の請求
○ 未給付年金の請求
○ 遺族年金または死亡一時金の請求
○ 健康保険証の返還
 

その他、被相続人が入院していた場合など高額療養費が発生している場合、市区町村に請求漏れが無いようにしましょう。(2年間で時効消滅しますので気をつけましょう)



 ここまで、その他の手続きを見てきましたが、請求先も多く手続きに煩雑さを伴います。

被相続人がおひとりで生活していた場合など、家族(相続人)が知らない事実が多かったりすることも考えられます。たとえば、預貯金でいうと分散して預け入れているケースや被相続人が若いときに住んでいた地元の金融機関にある口座などです。

相続人が知らないまま、10年間払戻し請求をしないと、法的には預金債権が消滅する恐れがあります。実務上は10年間経過後であっても、きちんと手続きをすれば金融機関は支払に応じてくれるケースが多いですが、その判断は各金融機関によって異なります。銀行が支払いに応じないとしても文句を言えない可能性もあります。

そのため、生前に(被相続人が元気な時に)預金の種類や口座、生命保険の内容把握など情報収集をしておきましょう。