お役立ち!コラム

2014.04.04

所得拡大促進税制が拡充・延長されました

「個人の所得水準の底上げをさらに促進していくため」として、平成26年度税制改正において所得拡大促進税制の要件が緩和され、適用期限が2年間延長されました。

この税制のしくみ

 所得拡大促進税制は、従業員の給与等の支給額を一定以上増加させた場合に、基準年度からの増加額の10%を税額控除できる制度です。(法人税額の10%(中小企業等は20%)を限度)

基準事業年度とは

 平成2541日以後に開始する事業年度のうち最も古い事業年度の直前の事業年度をいいます。

適用要件

 1)基準事業年度と比べて給与の総額の増加割合を満たしていること。
 2)前年度と比べて給与の総額が増加していること。
 3)前年度と比べて平均給与等支給額が増加していること。

適用対象年度

 改正後の制度は、平成26年4月1日以降に終了する事業年度について適用されます。(平成30年3月31日まで)
 平成26年4月1日より前に終了する事業年度については、改正前の制度を適用することになります。

適用対象者

 青色申告書を提出する法人(法人税額控除)および個人事業主(所得税額控除)

改正内容

国内雇用者とは

法人又は個人事業主の使用人のうち、法人又は個人事業主の有する国内事業所に勤務する雇用者(当該法人又は個人事業主の国内に所在する事業所につき作成された賃金台帳に記載された者)をいい、雇用保険一般被保険者でない者も含みます。ただし、役員の特殊関係者や使用人兼務役員(使用人兼務役員の特殊関係者を含む)は、使用人から除かれます。(パート・アルバイト・日雇い労働者も使用人に含めます。)

継続雇用者とは

 適用年度及びその前年度において給与等の支給を受けた雇用者のこと。したがって、適用年度に新規で採用した者や前年度での退職者に対して支払った給与については、平均給与等支給額を比較する上で計算にはいれないことになります。

他の税制措置との適用関係について

下記の制度とは選択適用になります。

 ○ 雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別税制度(雇用促進税制)
 ○ 復興産業集積区域において被災雇用者等を雇用した場合の法人税額の特別控除制度
 ○ 避難解除区域等において避難対象者等を雇用した場合の法人税額の特別控除制度
 ○ 立地促進区域において避難対象雇用者等を雇用した場合の法人税額の特別控除制度

本制度の利用に際して

 届出等の必要はありません。ただし、法人税(個人事業主の場合は所得税)の申告の際に、税額控除の対象者となる雇用者給与等支給増加額、控除を受ける金額及びその金額の計算に関する明細書を添付する必要があります。

雇用促進税制と本制度のどちらかを利用する可能性がある場合

 あらかじめどちらを選択するか判断できない場合は、雇用促進税制の事前届出(雇用促進計画の提出)をした上で、申告の際にどちらを利用するか選択できます。雇用促進税制の事前届出を提出した場合でも申告の際に本制度を選択可能です。

雇用促進税制とは

 適用年度中に雇用者を5人以上(中小企業は2人以上)かつ10%以上増加させるなど一定の要件を満たした事業主が、法人税(個人事業主の場合は所得税)の税額控除の適用がうけられる制度です



 今回は、所得拡大促進税制の改正点について簡単にまとめてみました。本制度の改正により適用対象の法人・個人事業主は増加するかと思われます。税制の有効活用など、気になる事がございましたら、井手税理士・総合会計事務所までお問い合わせ下さい。


《参考リンク》

経済産業省 所得拡大促進税制のご活用について
http://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/syotokukakudaisokushin/syotokukakudai.htm