お役立ち!コラム

2014.03.05

使用人兼務役員について

使用人兼務役員とは、役員のうち部長、課長、その他法人の使用人としての職制上の地位を有し、かつ常時使用人としての職務に従事する者をいいます。(営業担当や経理担当等として業務の分担をしている場合には兼務役員ではありません)

 一定の条件を満たせば、労働保険(労災保険・雇用保険)に加入することができます。しかし、全ての役員が使用人兼務役員になれるかと言ったらそうではありません。使用人兼務役員になれない人は、次の役員になります。

使用人兼務役員になれない役員

 1.代表取締役、代表執行役、代表理事及び清算人

 2.副社長、専務、常務その他のこれらに準ずる職制上の地位を有する役員

 3.合名会社、合資会社及び合同会社の業務執行社員

 4.取締役(委員会設置会社の取締役に限ります)、会計参与及び監査役並びに監事

 5.1から4までのほか、同族会社の役員のうち所定の全ての要件を満たす役員

 (所定の要件詳細は省略)

役員給与の税務上の取り扱い

 役員報酬は、期首から期末まで(決算月から2か月以内は株主総会等で決議をし、変更が可能)定期同額でなければ税法上損金に算入ができません。賞与についても事前に期末までに届出をしない限り、損金算入が認められません。

 しかし、使用人兼務役員であれば、使用人としての職務で歩合給や能率給、賞与を出しても、不相当に高額なもの(他の同職務に従事する使用人に対して支給した給与の額を大きく超えるもの)に該当しない限り、原則として損金の額に算入できます。

使用人兼務役員の給与・賞与について

全額損金算入するには、役員報酬(定期同額給与部分)と使用人部分をきちんと分ける必要があります。また、賞与については「他の使用人(非役員)と同じ基準で賞与支給額が算定されていること」と、「他の使用人(非役員)と同じ支給日に、実際に支給すること(未払計上は不可)」が要件です。

労働保険(労災保険・雇用保険)への加入について

使用人兼務役員でない役員は労働保険には加入できません。傷害保険や生命保険、小規模共済等に加入していなければ、業務中の事故で怪我したり、退職した際に給付が受けられません。

しかし、兼務役員の場合、使用人部分の給与の割合が50%以上で、職業安定所にて所定の届出をすれば労働保険に加入することができます。また、労災保険だと治療費は全額保険負担なので、回数制限等のある傷害保険より企業・兼務役員双方の負担が減ります。